2008-12-04から1日間の記事一覧

古典書から学ぶ『教え』

ここ最近は、このブログでも古典書ばかりの引用を行っていますが、このような古典書を読むのは、私は今に始まったことではありません。というのは、個人研究での歴史的な流れを追う場合、基本的な古文献から推測したり流れを調べたりすることがありますので…

上手も、下手も、....

そもそも、上手にもわろき所あり。下手にも、よき所必ずあるものなり。これを見る人も無し。主も知らず。上手は、名を頼み、達者に隠されて、わろき所を知らず。下手は、もとより工夫なければ、わろき所をも知らねば、よき所のたまたまあるをも辨へず。され…

秘儀に云はく。

秘儀に云はく。そもそも、一切は陰・陽の和する所の堺を、成就とは知るべし。晝の(氣)は陽氣なり。されば、いかにも静めて能をせんと思ふなり。これ、能のよく出で来る成就の始めなり。これ、面白しと見る心なり。夜はまた陰なれば、いかにも浮き浮きと、…

この道の肝要なれば....

物まねの品々、筆に盡し難し。さりながら、この道の肝要なれば、その品々を、いかにもいかにも嗜むべし。およそ、何事をも、残さず、よく似せんが本意なり。しかれども、また、事によりて、濃き、薄きを知るべし。 -『風姿花伝』世阿弥(岩波文庫)風姿花傳…