祇園祭のおともに


 先日、いつも京都の各所で写真撮影している折にご一緒させていただいている写真家 中田 昭先生にお会いする機会がありまして、その折に一冊の写真集をいただきました。中田先生は京都のさまざまな風景を記録されている写真家のおひとりでいらっしゃいます。いただきました写真集は先日、出版されたばかりの『京都祇園祭』。祇園祭期間中の儀式の様子と共に、非公開の儀式や各山鉾の懸装品にも焦点をあてて撮影された作品です。また、解説には英文での解説もつけられています。

 祇園祭は、宵山山鉾巡行の日が本祭に思われがちですが、本来は約1ヶ月を通して行われる大きな神事であります。これらの神事をひとつひとつ丁寧に写真集では解説をされていらっしゃいます。巻末にはカレンダーも掲載されています。

 後半には各山鉾の構造を解説した図とともに『うごく美術館』とも称されるこれらの山鉾の特徴ある懸装品が細かく写真をもって解説されており、初めて祇園祭を楽しまれる方にも、そして、祇園祭を知っていても細かい所までご存じない方にも、さまざまな発見させられる作品に纏められておられます。

 まだまだ祇園祭は始まったばかり。これから楽しもうと思われている方にはお勧めの一冊です。この場ではございますが、中田 昭 先生には写真集をいただきまして、厚く御礼を申し上げます。

中田 昭 先生のプロフィル

写真家。1951年、京都市生まれ。
京都の庭、風景、祭など「京文化」の撮影を続けている。
(社)日本写真家協会日本写真芸術学会 会員
2001〜 JR東海 車内誌『ひととき』の表紙写真連載中
著書は先生とこのHPで。
リンク:中田 昭先生のサイト『e ・Kyoto』