七草粥

 一月七日は七草粥をいただく日でした。私もちゃんといただきました。それにしても、ネット等の記事で目にしましたが、最近は春の七草を知らない子が増えたのだそうです。大人でも意外と知らない人が多いようでもありますが....

 私が子供の時は、よぅ節を付けて母や祖母から覚えさせられました。「セリ、ナズナゴギョウハコベラホトケノザスズナスズシロ春の七草」ってね。でも、七草粥の野草を調理する時に色々と作法があるのは、うちでもあんまりしませんでした。幼い頃に古いおうちに住む友だちのおばあさまは、こうやって作るんやで、と教えてもらった記憶はあります。

 作法としては、六日の晩におくどさん(台所)の所で火箸、すりこぎ、おろし金、杓子、割薪菜箸、火吹竹を準備して、まな板の上で右手に包丁、左手に火箸とすりこぎを持って「七草ナズナ唐土の鳥と日本の鳥と渡らぬ先に、七草ナズナ」とお囃子を一種類の菜に七回歌いながら叩いて、七草を作るというのがそのお作法。もちろん、地方によってはお囃子がちょっと違うらしいんです。それでも、包丁でとことこ叩いて、お囃子を歌わはるんは一緒みたいです。

 確かに古来より日本では正月を含めて節目節目で、内でも外でも色々な風習はありますから、七草も縁起事としての作法があるのは当然です。

 元々、正月七日は宮中で行われていた若菜摘みの日。これが小正月七種粥と相まって、七草粥になったといわれています。枕草子でも「七日、雪間の若菜摘み、青やかにて、例はさしもさるもの目近からぬ所にもて騒ぎたるこそ、をかしけれ。」と綴られております。