『BRUTUS』お前もか?


 タイトルは”完全にネタ”ですけど。現在発売されている『BRUTUS』のNo.656(2月15日号)の特集が"みんなで農業"でした。以前から、とても小さくはありますが、うちだけで消費する分のお野菜は作っているだけありますので、少し興味があってこの本を購入しました。


 内容は「今、お野菜を作るのもクリエイタのトレンドだよ。」的に、佐藤可士和さんやナガオカケンメイさん、国分太一さんの様子や農業にまつわる色んなことが紹介されています。確かにお野菜を作るのってある意味でクリエイトな部分だと思います。私自身も今朝から畑に耕しに行ってました。というのは、この時期に耕しておいて、土を作っておくことで、夏野菜を植える為の準備をしておくんです。それはそれで、自身で食べる分を作るので楽しいんですけどね。そして、自分で作った野菜は、確実に新鮮で安心ですからね。


 以前、都市部では都市緑化事業として、関西であれば大阪の『なんばパークス』"アーバンファーム"という都市型農園が有名になりましたが、本書ではもう少し話が郊外へと広がって、実際に農場で貸農園というかたちのところで畑を借りて、自分たちでお野菜作りましょという所が今回の特集のポイントなんだろうと思います。旬のお野菜を食べられるのも魅力ではあります。ちなみに本書では、お野菜をつかったレシピ野菜の色んな料理や野菜の作り方(あれはレシピではありませんね...とんだ寝ぼけ勘違い。失礼)も紹介されてます。


 途中のページで農業用の道具がとてもデザインの凝った商品が掲載されていたところが、おっと!これは都会の読者の気を引く為の部分だなとか思いながら、読んでいました。途中のページでは「京都会議」で話題となって、私は参加できなかったけれど、企画・実施された『"野菜工場"を見学しよう』の見学場所であった「天使のカフェ」の『フェアリーエンジェル』さんもカラーで紹介されていました。確かに食料自給率や安全な食品のことなど、近年は様々な議論がなされているところであり、注目が集まるのは、普通にしていると今の世の中の視点としては自然なことなんだろうと思います。


 但し、この記事に関しては、匿名はてなでも議論が上がっていることも同時に次の参照しておく必要があります。→『編プロ・マガジンハウス? BRUTUS/農業特集
 私個人としては、農業に目が行くことは大切だと思うし、そこに問題意識が高まることはいいことかと思っています。ただし、この記事で取り上げられているようなプロパガンダ的に目を向けさせる為にお金を使ってしなければ、注目されないのも悲しいものだぁと思ってしまいました。あとナガオカケンメイさんのブログ記事のように『雑誌の中で大根を引っこ抜く女性の写真から、気のせいか香水が匂った。』という言葉にも、なるほどなと思ってしまいます。メディアとしての情報操作があるのだなと、個人的にはネガティブな気分にもなりました。


 私個人が野菜を作ることの魅力を述べるとすると『季節感を肌で、味で感じることが出来る』という所に魅力があると思います。日本人の根本的な感性を養ってきた部分が農業なんだろうと思っています。お野菜作りも創意工夫の世界ですし、その時々の野菜の表情を見ながら、お野菜達と会話しながら育てる世界だと感じています。そして、季節の流れを感じながらでないと美味しいお野菜は作れないというのもポイントです。これが根本的な感性を養うのではないかなと思います。そして、地域での風習では、神社でその土地を守っている神さんに豊作の感謝をしたり、雨の祈願をしたりと季節の節目をそこで感じることも重要だと思っています。自然とともに、その流れを感じながら、そして、自身でも工夫しながら、野菜を育てていくことって、いいことだと思うんですけどね。ちなみに最近、クリエイタ関係周辺から『晴耕雨読』という言葉が、ちょこちょこ出てきているのは、ほんとに意識が向かっている予兆なのかもしれません。あと何よりとれたてのお野菜はおいしい!ということです。とれたての味を知ると、外食しても、この野菜は美味しいのを使っているなとか、分かりますからね。美味しいものを身近に安全に食べるということは、ある意味でゼイタクではありますけど、大切かと思います。


 でも、匿名はてなの記事と併せて考えると、今回の本当の気持ちは、ネタでもあるタイトルに少し凝縮されてしまうんですけどね。悲しいかな、お金で記事を買うしか出来ない国の政策方法。それに乗った"BRUTUS"、お前もか!と。


 ちなみに次回のBRUTUSNo.657には、ついにSUNTORY Saturday waiting bar『AVANTI』が登場するらしいです。(先週の番組を視聴されている方は、ご存知ですね。)という訳で、私は確実に購入することになりますwといいますか、AVANTIが雑誌で正式に紹介されるのは、多分初めてになるんですよね。以前から、AVANTIは雑誌に取り上げられないというジェイクからのポリシーがありましたから、それだけにどのような記事になるのかとても楽しみです。(というか、ジェイク時代を知っている方がどれだけいらっしゃるのかも分からないですけど。)