冬至

 昨日は二十四節気という季節の節目でいう「冬至」。

 季節のうつろいの中で、もっとも夜の長い日であり、カボチャを食べて、ゆず風呂に入るという日である。昔の人々の風習は、生活の風土にしっかりと根付いたものが多く、また自然の流れを通じた風習であるから、理に適っていることが多い。このような寒い時期は、野菜の種類も限られるので、カボチャを食べて栄養をつけることを風習として行ってきたのであり、またゆず風呂も温まる理に適っているのだ。

 この理に適っていることを考えると、暦はよく出来ているものだと改めて興味をそそられる。旧暦に立ち返るのも、また我々の一つの標なのだ。幾度となく歴史は刻まれているが、暦はその歴史を支えてきたのである。現代でデジタルがこれだけ溢れる中での暦というアナログなシステムを考えると少しギャップを感じざるを得ないが、対照的にデジタルの無機質さに一つの寂しさも感じてしまう。

 あと1週間と少しで我々は新たな年を迎えるのである。暦はまた新しい時を刻みだそうとしている。次の二十四の節目は、どのような出会いや発見が待っているのだろうか。そう考えると、来年が少し待ち遠しく感じる。