年末年始のあれこれ

 今年で3年連続の年越行事。同じような流れとはいえ、昨年大晦日は大雪に見舞われて、移動もかなり制限されてしまいました。そして、正月にも色々なスケジュールがありましたので、改めて、こちらに少しばかり整理しておきたいと思います。

●大晦日の茶会

 毎年恒例となっている大晦日のお茶会。今年も出席をさせていただきました。昨年大晦日は大雪の中での茶会となりました。バスで茶会へ向い、粉雪の降る中、静かな道をトコトコと歩いて、到着。茶室の周りも雪だらけでした。


 こちらの茶会では年越そばをいただくのが通例。そのおそばをいただいて、茶室へ。室内では電気が消され、ほのかな蝋燭の灯火だけが室内を照らします。こちらは燭台と茶菓子。


 このような雰囲気の中、今回も茶会は静かに催されました。今回の抹茶はいつもよりお茶の味が深い先生オリジナルのブレンドだったとのこと。お茶にコクがあるという表現が似つかわしいのかもしれませんが、しっかりとした味わい深いものでありました。

●大祓式、除夜祭、歳旦祭

 古来より私の母方の田舎では各町より家督の継ぐ長男が地元の氏神神社にて神職として奉仕する事が風習となっており、昨年より私の従兄がその役を受けております。昨年から今年にかけても大雪の中、神事が行われました。


 打ち合わせ中の様子。雪の中なので、とても寒かった事でしょう。神事は三つに分けられており、まずは各町内より集められた人形でひとびとの罪穢れを祓う「大祓式」(夏越の大祓は有名ですが、半年に一回、大祓は行われます)。そして、晦日の夜に氏神様に一年の御礼を奏するその年、最後の神事「除夜祭」。新年を明ける午前0時と共に神事をはじめ、一年の五穀豊穣や家内安全等氏子地区の平安を願う「歳旦祭」が行われます。


 それにしても手前の雪がめちゃくちゃ寒そうに感じました。そして、現に寒かった....このあと地元のひとびとが参拝に訪れ、新年の挨拶と神棚に祀るお札が頒布されました。

●夜明けと共に歳旦祭

 雪の中で新年を迎え、自宅へ帰って、すぐに向かったのはうちの氏神さんである賀茂御祖神社。こちらでは、夜明け前より「歳旦祭」が行われ、境内の橋殿では「謡曲始」が行われます。橋殿より本殿に向かって『翁』が奏されます。その中で神事が粛々と行われます。

 神事が終わるのは初日の出が上りきる頃。辺りは明るくなり始め、楼門上に見える月もうっすらと消えゆく前に神事は無事に終わりを迎え、この時間帯から多くの参拝客が初詣に訪れ始めます。


 大晦日から新年にかけては茶会や謡、儀式を通じて、感性を深める有意義な時間を会する事が有する事が出来ました。今年も良き一年でありますように。