ブルーノ・タウトを読む

個人的な話なのですが、昨日、恵文社さんに伺いました。最近、楽しみに行けていなかったので、とても楽しみでした。今回は文庫本で楽しいものがないかなと探索(?)。

ココ最近のお気に入りは、写真論の本が多かったのですが、建築論に傾倒しつつあります。そのため、デザインの理論系を立ち読みしておりましたが、ふと目に付いたのが、ブルーノ・タウト。あまり知られていないかもしれませんが、京都の「桂離宮」を絶賛し、日本文化の再発見として、日本文化を世界に広めた外国人の一人です。建築家でもあります。

ブルーノ・タウト(Bruno Julius Florian Taut)
1880年5月4日-1938年12月24日》建築家、都市計画家

ジードルング集合建築については著名。ベルリンに建築事務所を開所して、その後、ソ連の都市計画に従事した。しかし、後に辞任し、ドイツへ戻ったがナチスによる迫害を逃れる為に、スイスへ。そして、日本インターナショナル建築会の招致に応じ、そのまま亡命した。

亡命当初は、京都大丸の下村正太郎氏と親交を深めていたことは有名である。仙台・高崎にて工芸指導に当っていた。その頃には、日本の素材を生かしたモダンな作品を発表している。トルコ政府の招致に応じ、アンカラ国立芸術大学教授に就任するが、イスタンブールで急逝した。

彼の著書である『忘れられた日本』を、昨日購入しました。この本は1933年からのタウトの視点から見た日本の文化に対する再評価が綴られています。建築理論としての"美"だけを取り上げるのではなく、季節の移ろいや農耕、さらには神社や宗教感など多岐に渡って、広く再評価されている点は、京都文化を語る上での重要な部分でです。

不定期ですが、この『忘れられた日本』を読むたびに、少しここで綴っておきたいと思います。日本文化をもう一度見直すためにも。